
小型の電動リールを初めて選ぶなら、番手や価格だけで決めず、船宿が指定する釣法・オモリ・PEライン・水深から候補を絞ることが大切です。軽さと手巻きの操作感を優先するならフォースマスター200系、糸巻量とJOG操作、ドラグの余裕を重視するなら23レオブリッツ200J系が比較しやすい代表候補です。
ただし、同じ200番クラスでも糸巻量、ハンドル方向、電源条件、メーカーが使う測定指標は異なります。この記事では、初心者が小型電動リールを選ぶときの比較軸と、購入前に確認したいポイントを順番に解説します。
電動小型リールは「番手」より釣り方とラインから選ぶ
小型電動リールに共通の厳密な定義があるわけではありません。船釣りでは100〜200番クラスを小型として検討することが多く、必要なPEラインが太い、または深い水深を狙う場合は300番クラスまで視野に入れます。番手が小さいほど軽快とは限らないため、まず必要なラインとドラグを決めるのが先です。
乗船前に、船宿へ次の条件を確認してください。
- 釣法はライトアジ、マルイカ、タチウオ、タイラバなどのどれか
- 指定オモリと、おおよその水深
- PEラインの号数と必要な長さ
- リールの種類、左右ハンドル、電源の指定
リールの公式スペックが優れていても、船宿の指定ラインやオモリに合わなければ使えません。小型電動リールは「一番小さいもの」ではなく、指定条件を満たす中で扱いやすいものを選びましょう。
初心者におすすめの小型電動リール2機種
ここでは、公式仕様とAmazon.co.jpの商品ページを照合できた2機種を、異なる選び方の代表として紹介します。どちらが上という比較ではなく、優先したい条件で選ぶための例です。
軽さと手巻き操作を優先するならフォースマスター200系
シマノのフォースマスター200系は、200 RIGHTが395g、200DH RIGHTが385gと軽量なシリーズです。PE糸巻量は0.8号270m、1号220m、1.5号150mで、最大ドラグ力は5kg。最大巻上速度は195m/分です。軽いタックルで誘いを入れたいライトゲームや、手巻きと電動を使い分けたい場面に向いています。
親指で操作するタッチドライブ、スピードクラッチ、電動等速巻制御、モーターとクラッチの連動機能などを備えています。ハイギアでハンドル1回転の最大巻上長が66cmあるため、誘いの途中で手巻きへ戻しやすい点も特徴です。
一方で、PE1号なら220m、1.5号なら150mという糸巻量は、深場や余裕のあるライン長を求める釣りでは不足する場合があります。200は右巻き、201は左巻きで、DHはダブルハンドルです。商品名の数字とハンドル方向を購入前に確認してください。
軽さと手巻き操作を優先し、右巻きのダブルハンドルを具体的に探すなら、次の商品が候補になります。
糸巻量とJOG操作のバランスなら23レオブリッツ200J系
ダイワの23レオブリッツ200J系は、200Jと200JLがいずれも480gです。公式のPE糸巻量は1号600m、1.5号450m、2号300m、3号200m、4号170mで、最大ドラグ力は8.5kg。フォースマスター200系より太いラインや長いラインを使える選択肢が広く、近海のライトゲームを一台でカバーしたい人が比較しやすいモデルです。
JOGパワーレバー、ドット液晶カウンター、デプスアラーム、DAIWAアプリと連動する電動モバイルセッティングを搭載しています。200Jは右ハンドル、200JLは左ハンドルなので、竿を握る手と巻き手の関係を決めてから選びます。
注意点は、480gという本体重量にAIRコードなどの周辺品が加わること、そして数値の比較方法がシマノと同じではないことです。ダイワ公式では、最大巻上力やJAFS基準巻上力・速度を別に表示しています。メーカーの測定条件が違うため、単純に「最大速度が速い方」「ドラグ数値が大きい方」だけで決めないようにしましょう。
PEラインの選択幅とJOG操作を重視し、左巻きの200JLを具体的に確認したいなら、次の商品が候補になります。
スペック比較で見るフォースマスターとレオブリッツの違い
代表的な仕様を並べると、フォースマスター200系は軽さと手巻き操作、レオブリッツ200J系は糸巻量とドラグの余裕が判断軸になります。表の数値はメーカー公式ページに掲載された代表仕様です。
| 比較項目 | フォースマスター200系 | 23レオブリッツ200J系 |
|---|---|---|
| 代表的な重さ | 200 RIGHT 395g、200DH RIGHT 385g | 200J・200JL 480g |
| ギア比・巻上長 | 8.2、最大66cm | 5.1、55cm |
| PE糸巻量 | 0.8号270m、1号220m、1.5号150m | 1号600m、1.5号450m、2号300m、3号200m、4号170m |
| 最大ドラグ力 | 5kg | 8.5kg |
| 主な操作・表示 | タッチドライブ、スピードクラッチ、ファインドットLCD | JOGパワーレバー、ドット液晶カウンター、デプスアラーム |
| 左右ハンドル | 200・200DHが右、201・201DHが左 | 200Jが右、200JLが左 |
小型電動リールの自重は、本体だけでなくコードやバッテリーを接続した状態でも考えます。釣り座で手持ちする時間が長いなら軽さを優先し、電源を入れたまま巻き上げる時間や必要なライン長が長いなら、容量とパワーの余裕を優先すると選びやすくなります。
失敗しない小型電動リールの比較ポイント6つ
1. 船宿指定の釣法とオモリに合うか
小型電動リールはライトアジ、マルイカ、浅場のタチウオ、タイラバなどで候補になりますが、同じ魚種でも地域や船宿でオモリ、水深、PE号数が変わります。商品ページの「おすすめターゲット」だけで判断せず、乗船先の指定を優先してください。
2. PEラインの号数と長さに余裕があるか
必要な水深ぴったりの糸巻量では、仕掛けの交換や高切れのあとに底取りできなくなるおそれがあります。リールの表示だけでなく、指定PE号数をその長さまで巻けるか、下巻きの有無を含めて確認しましょう。細いPEを使えるリールでも、船宿が太い号数を指定している場合は適合しません。
3. 自重をコードと電源込みで考える
本体の数十グラム差は、手持ちで誘い続けるときの負担に影響します。ただし、実際の釣行では電源コードやバッテリーも接続します。メーカーが示す本体重量だけを見ず、携行する電源、コード、ロッドとの組み合わせまで含めて持ち重りを判断してください。
4. JOGレバーとタッチドライブのどちらを使いたいか
JOGパワーレバーは竿を握った手の親指で巻上げ操作をしやすい方式です。タッチドライブは押す強さや中間速設定を使って速度を調整します。どちらも片手操作を助けますが、操作感は同じではありません。購入前にボタンやレバーの位置、巻上げ速度の設定方法を取扱説明書で確認すると、初回の戸惑いを減らせます。
5. 左右ハンドルとシングル・ダブルを間違えない
シマノは200・200DHが右、201・201DHが左です。ダイワは200Jが右、200JLが左です。さらに、シマノのDHはダブルハンドルを指します。似た商品名が並ぶため、商品画像だけでなく商品名、品番、左右の表記を照合してください。
6. 電源、ケーブル、保証を確認する
電源電圧は機種ごとの取扱説明書を優先します。たとえば23レオブリッツ200Jは、ダイワ公式でDC12V〜16.8V対応と案内され、家庭用の交流100Vや船装備の直流24Vは使用できないとされています。別モデルにも同じ条件をそのまま当てはめず、対応するバッテリー、端子、ケーブル、保証条件を購入前に確認しましょう。
小型電動リールが向く釣りと向かない釣り
小型電動リールが向くのは、必要なPE号数と水深がリールの糸巻量に収まり、手持ち操作や一定速度の巻上げを活かせる釣りです。ライトアジ、マルイカ、浅場のタチウオ、タイラバ、ライトヒラメなどが候補になります。実際に対応できるかは、船宿指定の仕掛けと対象魚を照合してください。
一方、深場で太いPEを長く使う釣り、大型魚の強い引きに対応する釣り、仕掛けやオモリの負荷が大きい釣りでは、200番クラスの容量やドラグでは足りないことがあります。その場合は300番、600番など上のクラスを検討し、小型であることより必要な仕様を優先します。
「小型だから初心者向け」とは限りません。電源、糸巻き、ドラグ設定、クラッチ操作が必要な点は共通なので、初回釣行では船宿や販売店に使い方を確認し、取扱説明書を持参できる状態にしておくと安心です。
購入前に確認したいチェックリスト
- 船宿の釣法、オモリ、水深、PE号数、リール条件をメモする
- 必要なPE号数と長さが、選んだモデルの糸巻量に収まるか確認する
- 右巻き・左巻き、シングル・ダブルハンドル、正確な品番を確認する
- 本体だけでなく、電源コードとバッテリーを含めた重量を確認する
- 対応電圧、端子、付属コード、保証、修理窓口を確認する
- 価格、在庫、販売元、ライン付きかどうかを購入直前に確認する
特に「200」「201」「200J」「200JL」のように数字が似たモデルは、検索結果の見出しだけでなく販売ページの型番まで確認してください。ライン付き商品は、号数や長さが希望と一致するかも重要です。
小型電動リールについてよくある質問
小型電動リールには何号のPEラインを巻けばよい?
リールの最大糸巻量ではなく、船宿が指定するPE号数を優先します。フォースマスター200系は公式仕様でPE0.8〜1.5号、23レオブリッツ200J系は1〜4号の糸巻量が示されていますが、対応できる号数でも釣り方や水深が合うとは限りません。
フォースマスター200と201、レオブリッツ200Jと200JLの違いは?
フォースマスターは200系が右、201系が左です。23レオブリッツは200Jが右、200JLが左です。シマノのDHはダブルハンドルを表すため、左右とハンドル形状を別々に確認します。
初心者は高機能な電動リールを選ぶべき?
高機能さだけで選ぶ必要はありません。まず船宿の条件、必要なライン容量、電源環境を満たし、そのうえで軽さ、JOGやタッチドライブ、カウンターの見やすさを比べます。使わない機能より、釣行で必ず使う操作とメンテナンスのしやすさを優先すると失敗しにくくなります。
まとめ:小型電動リールは条件を先に決めて選ぶ
小型電動リール選びは、番手や価格ではなく、船宿の釣法・オモリ・PE号数・水深を起点にします。軽さと手巻き操作を重視するならフォースマスター200系、糸巻量とJOG操作、ドラグの余裕を重視するなら23レオブリッツ200J系を軸に比較すると整理しやすくなります。
最後に、左右ハンドル、正確な型番、電源電圧、コード、保証を確認してください。中古品も含めて検討する場合は、購入前の動作確認や使用距離・時間の見方を電動リール中古の選び方で整理できます。
参考にした公式情報
製品仕様、電源条件、保証、販売条件は変更される場合があります。購入直前には、各メーカーの公式ページと販売ページで最新情報を確認してください。


















