釣りにおいて「潮が効く」という言葉を聞いたことがありますか?
「潮が効く」とは、潮の流れや満ち引きが魚の活性や釣果に影響を与えることを表しています。
潮の動きは、海水の温度や塩分、酸素量などに変化をもたらし、それによってプランクトンや小魚などの餌となる生物の分布や行動も変わります。
そして、それらの生物を追って大型の魚も移動したり食べたりするため、釣り人にとってはチャンスとなるわけです。
潮が効く日とは?
では、「潮が効く」という日は具体的にどんな日でしょうか?
一般的には、以下のような条件が揃った日が「潮が効く」と言えます。
- 大潮や中潮など、干満差が大きい日
- 満ち干の切り替わり時や中だまり時など、潮止まり前後の時間帯
- 春分や秋分など、季節の変わり目
- 月齢や天候など、その他の自然現象
これらの条件はすべて一つにまとめると、「海水の動きが活発で変化が多い日」です。
このような日は海水中に多くのエネルギーが流れ込み、それを感じ取った魚たちも活発に動き出します。
特に大型魚はエネルギー消費量も多いため、食欲旺盛で攻撃的になる傾向があります。
その結果、「よく釣れる」ということにつながるわけです。
潮回りごとの特徴
さて、「潮回り」という言葉もよく耳にするかと思います。
「潮回り」とは、月と地球と太陽の位置関係から決まる、潮の満ち引きの周期を、5つに区切ったもので、「大潮」「中潮」「小潮」「長潮」「若潮」の5種類に分けられます。
それぞれの潮回りには以下のような特徴があります。
大潮
大潮とは、満月や新月の前後約3日間に起こる、潮の干満差が最も大きい潮回り。
大潮では、月と太陽の引力が同じ方向に働くため、海水が強く引っ張られます。
その結果、潮の流れが速くなり、海底や岩場などに隠れている魚たちも外に出てきやすくなります。
また、海水中の酸素量や塩分濃度なども変化しやすくなるため、魚たちの活性も高まります。
大潮は釣り人にとって最もチャンスが多い日ですね。
中潮
中潮とは、大潮と小潮の中間にあたる、干満差が平均的な潮回りです。
この時期は、月と太陽の引力が直角に働くため、海水があまり引っ張られません。
その結果、潮の流れが適度で安定しており、魚たちも落ち着いています。
中潮は釣り人にとって平均的な釣果を期待できるでしょう。
小潮
小潮とは、上弦や下弦の前後約3日間に起こる、干満差が最も小さい潮回り。
この時期は、月と太陽の引力が逆方向に働くため、海水がほとんど引っ張られません。
その結果、潮の流れが遅くなり、海底や岩場などに隠れている魚たちも動きません。
また、海水中の酸素量や塩分濃度などもあまり変化しないため、魚たちの活性も低下します。
小潮は釣り人にとって最もチャンスが少ないと言えるでしょう。
長潮
長潮とは、春分や秋分の前後約3日間に起こる、干満差が小さいけれども周期が長い潮回り。
この時期は、月と太陽の位置がほぼ同じであるため、海水が一定方向に引っ張られます。
その結果、潮の流れが一定で緩やかであり、魚たちも安定しています。
長潮は釣り人にとって平均的な釣果を期待できるでしょう。
若潮
若潮とは、大潮から小潮へ移行する過程で起こる、干満差が徐々に小さくなっていく潮回り。
この時期は、月と太陽の位置が徐々に離れていくため、海水が弱く引っ張られます。
その結果、潮の流れが速くなったり遅くなったりと不安定になり、魚たちも不規則に動きます。
若潮は釣り人にとって予測が難しいがチャンスもあると言えるでしょう。
以上が潮回りの種類と特徴です。
潮回りだけで釣果が決まるわけではありません。
ですが潮回りは釣果に大きく影響する要素なので、釣行前には必ずチェックしておきましょう。
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