
シマノのトリウムは、オフショアジギングや船釣りで使いやすい手巻きの両軸リールです。剛性を意識したボディと、PEラインを多く巻ける番手展開を備え、1500HG・2000PG・2000HGから釣り方に合うモデルを選べます。
先に結論をまとめると、PE2〜3号を使い、リールの軽さを優先するなら1500HG、低速の巻き上げと最大ドラグ力を重視するなら2000PG、同じ2000番で回収速度を求めるなら2000HGが候補です。日本向けの公式ラインナップは3機種ともRIGHT表記で、トリウムは全機種PEライン専用です。
この記事では、シマノ公式の製品ページとサポート情報をもとに、各モデルの違い、向いている使い方、購入前と釣行後に確認したい点を整理します。
シマノ トリウムとは?
トリウムは、シマノが「オシアジガーの血統を受け継ぐ高性能エントリーモデル」と案内している、オフショア・船用の両軸リールです。電動リールではなく、クラッチを切って仕掛けやジグを落とし、ハンドルで巻き上げる手巻きタイプに分類されます。
シマノ公式の製品ページに掲載されている国内モデルは、1500HG、2000PG、2000HGの3機種です。2000番の2機種は同じスプール寸法と糸巻量を持ちますが、ギア比、最大巻上長、最大ドラグ力が異なります。
また、公式スペック表には3機種とも「RIGHT」と記載されています。左ハンドルが必要な場合は、国内向けの商品名だけで判断せず、販売ページの左右表記と商品コードを確認してください。
トリウムの主な特徴
HAGANEボディとSコンパクトボディ
HAGANEボディは、金属の剛性によってリールのたわみやねじれを抑え、巻き上げ操作を支える設計です。Sコンパクトボディは、パーミング側をハンドル側より小さくすることで、手で包み込むように持ちやすくしています。
これらはリール単体の最大釣力を保証する表現ではありません。ロッド、ライン、リーダー、結び目、ドラグ設定を含めたタックル全体で、対象魚に合う強度を組み立てる必要があります。
スプールロックとクラッチオートリターン
スプールロック機構はスプールを固定して逆転を抑える機構で、シマノは根掛かり時にも役立つ機能として説明しています。無理にロッドをあおったり、リールだけに大きな負荷をかけたりするための機能ではないため、根掛かりは安全を確保してから外しましょう。
クラッチオートリターンは、クラッチを切って仕掛けやジグを落としたあと、ハンドルを回す動作と連動してクラッチが戻る仕組みです。着底直後に巻き始める操作を簡潔にしやすい点が、ボトムを探る釣りでの利点になります。
X-プロテクトとS A-RB
X-プロテクトは、防水壁と撥水グリスを使ってドライブギア軸のスプール側ベアリングへの水の浸入を抑える構造です。S A-RBは防錆処理とシールドによって、ベアリングへの塩分や砂の影響を抑える考え方の機構です。
どちらも海水使用後の手入れを不要にするものではありません。海水をかぶったまま放置したり、水中に落としたリールをそのまま使い続けたりせず、取扱説明書に沿って洗浄・乾燥してください。
1500HG・2000PG・2000HGのスペック比較
各数値はシマノ公式のトリウム製品ページに掲載されている仕様です。糸巻量はPEラインの号数と長さで表記されており、トリウムは全機種PEライン専用です。
| モデル | ギア比 | 最大ドラグ力 | 自重 | PE糸巻量 | 最大巻上長 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1500HG RIGHT | 6.3 | 7kg | 435g | 2号-500m 2.5号-400m 3号-320m |
97cm |
| 2000PG RIGHT | 4.6 | 15kg | 550g | 3号-400m 4号-300m 5号-220m |
86cm |
| 2000HG RIGHT | 6.2 | 11kg | 555g | 3号-400m 4号-300m 5号-220m |
116cm |
最大巻上長はハンドル1回転あたりのメーカー公表値です。実際の巻き取り量は、スプールに残るライン量やラインの太さによって変わります。
1500HGは軽さと回収速度のバランス
1500HGは435gで、3機種の中で最も軽く、ギア比6.3、最大巻上長97cmです。PE2号から3号を中心に使い、2000番の重量や容量が必要か迷う場合に比較しやすいモデルです。
一方で、最大ドラグ力は7kgです。太いラインを長く巻き、強い負荷を受ける釣りを前提にするなら、1500HGの容量とドラグ力で足りるかを先に確認してください。
2000PGは低速の巻き上げとドラグ力を優先
2000PGはギア比4.6、最大巻上長86cm、最大ドラグ力15kgです。2000HGよりもゆっくり巻く設定で、一定速度の誘いや、負荷を受けた状態での巻き上げを重視したい場合に候補になります。
同じハンドル回転数でも回収できるラインは2000HGより少ないため、ジグや仕掛けを素早く回収したい場面では操作のテンポが合うかを考えましょう。PGは数字が小さいから劣るのではなく、巻き上げ速度と力の配分が違います。
2000HGは同じ容量で回収速度を優先
2000HGは2000PGと同じPE糸巻量ですが、ギア比6.2、最大巻上長116cmで、回収速度を優先した仕様です。着底からの回収、魚が手前へ走ったときの糸ふけ処理、手返しを重視する人が選びやすい番手です。
自重は555gで、2000PGより5g重く、最大ドラグ力は11kgです。2000番のライン容量が必要でも、低速の巻き上げより回収の速さを優先するなら2000HGを基準にすると整理しやすくなります。
用途に合うモデルの選び方
モデル名のHGやPGだけで決めず、次の順番で条件を絞ると選びやすくなります。
- 使うPEラインの号数を決める。PE2号から3号が中心なら1500HG、PE3号から5号を長く巻きたいなら2000番を軸にします。糸巻量はメーカー表記を参考にし、必要な長さを下回らないか確認します。
- 巻き上げの速さを決める。ボトム付近でゆっくり誘い、負荷を受けた巻き上げを優先するなら2000PG、着底後の回収や手返しを重視するなら2000HGが候補です。
- リールの重量を許容できるか確認する。1500HGは435gですが、2000PGは550g、2000HGは555gです。ロッドと合わせたときの総重量や持ち方まで考えて選びます。
- ドラグ力をラインと仕掛けに合わせる。最大ドラグ力が大きいほど万能になるわけではありません。ライン、リーダー、フック、ロッドの強度を超えない設定で使う必要があります。
- 右ハンドルで問題ないか確認する。国内公式ページの3機種はRIGHT表記です。左巻きを希望する人は、購入ページの型番と左右表記を照合してください。
トリウムの使い方とメンテナンス
PEライン専用として糸巻量を確認する
トリウムは公式に全機種PEライン専用と案内されています。使う号数と必要な長さを決めてから、1500番か2000番かを選びます。表記よりもラインを巻きすぎると、放出時のトラブルやスプール周辺への接触につながるため、適正な巻き量を守ってください。
同じ号数でもラインの銘柄や実測径で巻ける長さは変わります。初めてセットする場合は、リールの説明書とラインメーカーの表示を確認し、余ったラインを無理に詰め込まないことが大切です。
クラッチとオートリターンを使い分ける
仕掛けやジグを落とすときはクラッチを切り、着底や任意の水深でハンドルを回して巻き上げに移ります。クラッチオートリターンによってハンドル操作と連動してクラッチが戻るため、着底直後に巻き始める動作を短くできます。
実釣前に、ラインを通していない状態でクラッチの切り替えとハンドルの戻りを確認しておくと、操作に慣れやすくなります。異常な固さや引っ掛かりがある場合は、無理に使わず原因を確認してください。
海水使用後は洗浄と乾燥を行う
X-プロテクトやS A-RBは海水使用を考慮した機構ですが、リールを水没させたり、塩分を放置したりしてよいという意味ではありません。釣行後はメーカーの取扱説明書を確認し、弱い流水で表面の汚れを落としてから水分を拭き取り、十分に乾燥させます。
高圧の水をベアリングや隙間へ直接当てる、分解できる根拠がないまま内部へ注油する、といった手入れは避けましょう。回転の重さ、異音、クラッチの戻り不良、ドラグの違和感がある場合は、シマノの修理・部品案内を確認して専門窓口へ相談します。
購入前に確認したい型番と注意点
トリウムは同じシリーズ名でも番手とギア比で用途が変わります。販売ページの商品名、モデル表記、商品コードの3点を照合してください。シマノのサポートページでは、20トリウムとして次の3機種が案内されています。
| モデル | 商品コード | JANコード |
|---|---|---|
| 1500HG | 042187 | 4969363042187 |
| 2000PG | 042194 | 4969363042194 |
| 2000HG | 042200 | 4969363042200 |
公式製品ページには本体価格29,800円(税別)が掲載されていますが、実際の販売価格、在庫、保証条件は販売店ごとに変わります。価格だけでなく、右ハンドルか、希望する番手か、PEラインを必要量巻けるかを確認してから購入しましょう。
まとめ|トリウムはラインと巻き上げ方で選ぶ
シマノ トリウムは、HAGANEボディ、Sコンパクトボディ、スプールロック、クラッチオートリターンなどを備えた、オフショア向けの手巻き両軸リールです。全機種PEライン専用で、日本向けの公式ラインナップはRIGHT表記です。
1500HGは435gの軽さとPE2〜3号の容量、2000PGは低速の巻き上げと最大ドラグ力15kg、2000HGは2000番の容量と最大巻上長116cmが判断材料になります。釣り方、ライン号数、回収速度、リール重量の優先順位を決めて選んでください。
購入前は商品コードと左右表記を確認し、使用後は海水対応機構に頼り切らず、洗浄・乾燥と公式のメンテナンス案内を守ることが大切です。
参考にした公式情報
製品仕様、価格、在庫、修理・部品対応は変更される場合があります。購入や使用の前に、シマノ公式と販売店の最新案内を確認してください。


