鮎のルアー釣りとは、鮎の縄張り意識が強いことを利用してルアーに反応させて釣る釣り方です。
鮎は回遊性の魚で、一生を通して川と海で過ごしますが、一定の期間、特定の場所に縄張りを持ちます。
その縄張りに他の鮎が侵入すると、追い払おうとして食いつきます。
このようにして鮎釣りは、鮎の捕食行動ではなく、防衛行動を利用した釣り方なのです。
鮎のルアー釣りは、友釣りやコロガシ釣りと比べて、リールとルアーを使うことで、より手軽にスポーティーな釣りを楽しむことができます。
また、友釣りでは必要となるおとり鮎や、高価な道具も使わずに済みます。
しかし、鮎のルアー釣りは、河川管理者や他の釣り人とのトラブルを避けるために、様々な制限やルールが設けられていることがほとんど。
例えば、鮎のルアー釣りが許可されている河川は限られており、遊漁券や期間・時間帯・サイズ制限などもあります。
また、友釣りとの競合やトラブルを防ぐために、優先エリアや専用エリアが設定されている場合もあります。
このように、鮎のルアー釣りは、魅力的な釣り方ですが、禁止されている現状もあります。
この記事では、鮎の生態や習性についてさらに詳しく解説していきます。
また、鮎のルアー釣りが禁止されている理由や許可されている場所や条件についても紹介していきます。
鮎の生態や習性について
鮎のルアー釣りでは、「清流の女王」とも呼ばれている鮎の生態や習性を知ることでより楽しむことができます。
鮎は、河川の下流域で生まれ、海や清流域で成長し、産卵のために再び下流域へと戻ってくる「両側回遊」という性質を持っています。
この回遊は、水温や日照時間などの環境要因によって影響を受けた結果ともいえます。
一般的には、春から夏にかけて海から川へと遡上しており、秋から冬にかけて川から海へと下ります。
鮎は、苔やプランクトンなどを食べる雑食性の魚ですが、特に苔を好んで食べます。
そのため、鮎は清澄な水質と豊富な水草がある河川を好みます。
また、鮎は縄張り意識が強く、自分の場所を守るために他の魚と争うことがあります。
このとき、鮎は口を大きく開けて威嚇したり、体当たりしたりします。
この習性を利用して、ルアー釣りでは鮎を挑発するような色彩や動きをするルアーを使うんですね。
ルアー釣りでは、鮎の口が小さいことも考慮して、小さくて軽いルアーと細いラインを使うことが多いです。
鮎のルアー釣りが禁止されている理由
鮎のルアー釣りは、手軽に楽しめる釣り方ですが、残念ながら全国的に禁止されている場所が多いです。
鮎のルアー釣りが禁止されている理由には、主に以下のようなものがあります。
鮎の資源保護のため
鮎は回遊性の魚で、産卵のために川を上下します。
しかし、ルアー釣りでは鮎の攻撃性を誘発することで釣り上げます。
これによって、鮎の回遊や産卵が妨げられる可能性があります。
また、ルアー釣りでは鮎の口を傷つけることも多く、リリースしても生存率が低いと言われています。
ルアー釣りそのものが、鮎の資源を減少させる原因になるという理由で禁止になっているというわけです。
漁業権の問題
鮎は河川を管理する漁業組合の漁業権の対象となっています。
漁業組合は、鮎の放流や管理を行っていますが、その費用は遊漁券や、友釣りのおとり鮎、つり堀などの料金から賄われています。
しかし、ルアー釣りでは最も高い鮎の遊漁券を購入せず、マスを狙っていると言い張って釣りをする人も居るため、漁業組合の収入に影響を与えています。
友釣りとの競合やトラブル
鮎は友釣りという伝統的な釣り方で人気があります。
友釣りでは、おとりの鮎を使って釣ります。
しかし、ルアーで鮎を狙う釣り人が近くで釣りをすると、おとり鮎がルアーに反応してしまうことがあります。
これは、友釣りをする人にとって迷惑な行為と取られてしまいます。
また、ルアー釣りではラインやルアーが友釣りの仕掛けに絡んでしまうこともあり、トラブルの原因になっています。
以上が、鮎のルアー釣りが禁止されている理由として挙げられることが多いものです。
鮎のルアー釣りが許可されている場所や条件
鮎のルアー釣りが許可されている場所や条件については以下の通りです。
鮎のルアー釣りが許可されている場所
鮎のルアー釣りが許可されている場所は、残念ながら全国的に少ないです。
しかし、一部の河川では、漁業組合や地域の取り組みによって、鮎のルアー釣りが可能になっています。
例えば関東だと、多摩川や相模川の一部で鮎のルアー釣りができます。
また北海道でも鮎のルアー釣りが許可されている川があります。
最近になりルールが定まってきた場所が増えています。
許可された河川では、鮎の資源保護や漁業権の問題もクリアして、鮎のルアー釣りを楽しむことができます。
鮎のルアー釣りが許可されている条件
鮎のルアー釣りが許可されている場所でも、必ず遊漁券を購入しましょう。
また、漁業組合や地域によっては、鮎のルアー釣りに関する規則や制限があります。
例えば、鮎のサイズや数の制限、ルアーの種類や色の制限、釣りをする時間帯や場所の制限などです。
これらの制限は、鮎の資源保護や友釣りとの共存を目的としています。
したがって、鮎のルアー釣りをする前には、必ず漁業組合や地域の情報を確認し、ルールを守って釣りをすることが大切です。
以上が、鮎のルアー釣りについて気をつけるべきポイントです。
まとめ
今回紹介した通り、鮎のルアー釣りは手軽に楽しめる釣り方ですが、全国的に禁止されている場所が多いです。
近くに、鮎のルアー釣りが可能な河川があればとてもラッキーですね。
しっかりルールを確認した上、トラブルに巻き込まれないように楽しみましょう!
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