
22エクスセンスDCは、PEラインを使うシーバスのベイトタックルで、遠投性能とキャスト時のトラブル低減を重視したい人に向くリールです。この記事では、シマノ公式のスペックとブレーキ設計をもとに、飛距離の考え方、バックラッシュを減らす設定、PEラインでの使い方を整理します。
なお、ここで紹介する内容は公式仕様から判断できる特徴のレビューです。個人の実測飛距離や使用感、釣果を断定する記事ではありません。実際の飛距離は、ルアーの空気抵抗、ロッド、ライン、風、キャストフォームで変わります。
22エクスセンスDCの結論|PEの遠投と安定性を重視する人向け
結論から言うと、22エクスセンスDCは「PEラインでシーバス用ルアーを遠くへ運びたい」「ベイトリールのバックラッシュを減らしながらキャストを続けたい」という人向けです。4×8 DC EXSENCE TUNEがPEラインを中心に設計され、4つのモードと各8段階のダイヤル調整に対応しています。
ただし、DCブレーキはバックラッシュを自動的にゼロにする機能ではありません。ラインの巻き方、スプールの状態、ルアーの飛び方、風向きに合わない設定ではトラブルが起きます。最初は強めの設定から始め、キャストの状態を見ながら一段ずつ調整するのが安全です。
公式スペックとXG RIGHT・XG LEFTの違い
22エクスセンスDCには、XG RIGHTとXG LEFTがあります。どちらもギア比や自重などの主要スペックは共通で、違いはハンドルの左右です。右巻き・左巻きは性能の優劣ではなく、利き手やロッド操作との相性で選びます。
| 項目 | XG RIGHT | XG LEFT |
|---|---|---|
| ギア比 | 7.8 | 7.8 |
| 最大ドラグ力 | 5kg | 5kg |
| 自重 | 230g | 230g |
| 最大巻上長 | 91cm/ハンドル1回転 | 91cm/ハンドル1回転 |
| スプール径・幅 | 37mm・19mm | 37mm・19mm |
| PE糸巻量 | 1号365m、1.5号255m、2号180m | 1号365m、1.5号255m、2号180m |
| ベアリング | 11BB・1ローラー | 11BB・1ローラー |
公式ページに掲載されている本体価格は83,400円(税別)です。購入時は販売店の価格や在庫ではなく、XG RIGHTかXG LEFTか、そして2022年モデルの品番かを確認してください。シマノ公式のエクスセンスDC製品ページでも、左右それぞれの仕様を確認できます。
飛距離はなぜ伸びやすい?4×8 DCとMGLスプールIII
22エクスセンスDCの遠投性能を支える中心は、4×8 DC EXSENCE TUNEです。DCブレーキはスプールの回転変化を検知し、必要な場面でブレーキ力を調整します。キャスト直後の回転上昇や、向かい風でルアーが失速したときの回転変化に対応しやすいことが、バックラッシュ低減と伸びのあるキャストにつながります。
さらに、MGLスプールIII、S3Dスプール、サイレントチューンも搭載されています。MGLスプールIIIは低慣性化を重視したスプールで、S3Dスプールは回転時の振動を抑える設計です。これらは飛距離を伸ばす方向に働く要素ですが、スペックだけで「何m飛ぶ」と決められるものではありません。
同じリールでも、ルアーの重さと形、PEラインの太さ、糸巻き量、ロッドの反発力、風向きで結果は変わります。22エクスセンスDCの飛距離を評価するときは、単一の実測値よりも、PEラインで条件が変わっても設定を調整しやすい点を見たほうが購入判断に役立ちます。
バックラッシュを減らすブレーキ設定
4×8 DC EXSENCE TUNEは、ライン素材や風向きに合わせてモードを選びます。まずはラインに合ったモードを選び、ダイヤルは強めから始めてください。
- Pモード:PEライン向け。シーバスのPE運用では最初に検討するモードです。
- Xモード:PEラインの追い風遠投向け。条件が合うときに使う上級者向けの設定です。
- Nモード:ナイロンライン向け。
- Fモード:フロロカーボンライン向け。
シマノ公式の目安では、P5〜P6がオールマイティーな範囲、P7〜P8が不慣れな場合や強風・向かい風向け、P4以下が重量のある飛びやすいルアー向けです。Xモードは追い風時の遠投用とされています。
設定に迷ったら、PEラインではP8など強めの設定から始め、着水前後のスプールの余分な回転がなくなったらP7、P6と弱めます。急に複数段階を変えると原因が分からなくなるため、ルアーを替えたときも一段ずつ調整するのがポイントです。
なお、DCがあっても着水前のサミングは必要です。キャスト直後からラインが浮く場合は、ブレーキだけでなく、ルアーの飛行姿勢、糸巻き状態、メカニカルブレーキのガタつきも確認してください。
22エクスセンスDCの使い方|PEラインでの初期設定
1. まずハンドルとラインを決める
右手でロッドを振って左手で巻くならXG LEFT、右手で巻くならXG RIGHTというように、普段の持ち替え方から決めます。左右でギア比や糸巻量は変わりません。PEラインを使う場合は、公式の糸巻量を上限の目安として、釣り方に必要な長さを確認します。
2. モードをラインに合わせる
PEラインならPモードを基本にします。ナイロンやフロロカーボンを使う場合は、それぞれNモード、Fモードを選びます。追い風の遠投だけを狙うとき以外は、最初からXモードにする必要はありません。
3. ダイヤルは強め、メカニカルブレーキはガタつきが消える位置から
公式取扱説明書に従い、スプールに左右のガタつきが残らないようメカニカルブレーキを調整します。締め込みすぎるとスプールの回転を妨げるため、強く締めて飛距離を出す考え方ではなく、必要最小限に留めるのが基本です。
4. 短い距離で確認してから遠投する
いきなりフルキャストせず、近距離のキャストでルアーの立ち上がりとラインの浮きを確認します。問題がなければ徐々に距離を伸ばし、向かい風・横風・追い風では別々に設定を見直します。キャストの終わりには親指をスプールへ添え、着水直前の回転を抑えます。
メリットと注意点|向く釣り・向かない釣り
向いている釣り
- PEラインを使うショアシーバスやボートシーバス
- 遠投とピンポイントキャストを両立したい釣り
- ビッグベイトなど重量のあるルアーを扱う釣り
- ストラクチャー周りで巻き上げ力とキャスト精度を重視する釣り
シマノは、ベイトタックルの利点としてキャスト精度とパワフルな巻き上げを挙げています。22エクスセンスDCは、PEラインを使うシーバス用ベイトタックルの目的と方向性が合いやすいモデルです。
注意したい点
- DC搭載でも、ラインの浮きや着水時のバックラッシュが完全になくなるわけではない
- 自重230gとハイエンド価格を許容できるか確認が必要
- XGのみのため、軽い巻き上げ感を最優先する人はギア比を確認したい
- ベイトフィネスのような極端に軽いルアー専用機ではない
海水で使う場合は、使用後の洗浄とメンテナンスが重要です。水洗いの方法や注油箇所は自己流で増やさず、シマノ公式の22エクスセンスDC取扱説明書に従ってください。
まとめ|仕様と釣り方が合えば長く使いやすい一台
22エクスセンスDCは、PEラインでのシーバスゲームを中心に、遠投性能とキャスト時の安定性を求める人に向くベイトリールです。4×8 DC EXSENCE TUNE、MGLスプールIII、S3Dスプール、サイレントチューンによって、遠投とトラブル低減を狙える設計になっています。
一方で、飛距離はリール単体で決まらず、バックラッシュも設定と操作が必要です。購入前には、XG RIGHT・XG LEFTのハンドル方向、PEラインの糸巻量、230gの自重、XGのギア比、公式価格を確認しましょう。条件が合うなら、PEを使うシーバス用ベイトリールとして検討しやすいモデルです。


